Chonaso's Commentary

InternetやIT技術などについて知ったこと、試したこと、考えたことを書いていきます。

近況など(2018年末)

引き続き、昨年異動したグループ会社で働いています。 といいながら事実上別のグループ会社に派遣状態になっています。 資本関係がややこしく、出向先は自分の籍を置いている会社の孫会社、作業場所は自分の籍をおいている会社の子会社(最近になって子会社じゃなくなりましたが)という感じです。

昨年から取り組んでいるのはとあるスマホ向けゲームの開発です。 細かいプロジェクト体制の説明は割愛しますが共同開発という体で他社のプロジェクトへ参画しています。 プロジェクト推進のイニシアチブを持たないため事実上派遣社員のようなポジションです。

サーバサイドのプログラムを担当していましたが、新規ゲーム開発としてはかなり少人数で作ったな感がかなりあります。 どうにかサービスインに漕ぎ着けることができましたが、ローンチ直後は様々な問題が発生し、自分の力の及ばない外的要因が多々あったとはいえ最初の1週間は生きた心地がせず、久々にB2Cサービス運用で内臓をキリキリバクバクいわせる日々でした。 自分としてはなんとか早期に諸問題を収束させることはできたと思っていますが、この間プレイヤーの皆さんにもかなりご迷惑をお掛けしてしまった部分も多々あり反省しきりでした。

よく考えてみると自分のキャリアの中で他社のプロジェクトを他社内で開発するという経験は初めてでした。 新卒時はSIerでしたがすべて自社内での開発作業でしたし、その後は多くの仕様決定やほとんどの技術要件については強い影響力を持つ立場でやってきたこともあり、あまりの勝手の違いに戸惑い納得のいかない日々を過ごしました。 特にプロジェクトマネジメントに関してはフラストレーションが溜まるものではありましたが、アンチパターンの数々を身をもって知ることが出来たともいえます。 また、これまでそういう立場で一緒に仕事をしていた人たちが何を感じてきたか、ということも少し理解できた気がします。

逆にサービス運営については知らないことばかりで、今所属している会社の社長からは配属直後に「スマホゲームはリリースした時点でスタートライン、リリース以降どれだけ熱をもって盛り上げていくかが重要」的な教えをいただきましたが、いざローンチしてみるとその施策は私の知らないことばかりでした。 今回ローンチしたゲームは手前味噌ながら非常に面白いゲームだと思っていますが、ただ面白いだけでは広がらない未プレイの人に届かない、続けられるだけの要素がなければ続けてもらえない、そして基本プレイ無料でも誰かに課金してもらわないと運営が成り立たないわけで、これを決して大きくない組織で他のビッグタイトルと渡り合っていかないとならないというハードな運営が続いていきます。

前職でもそれまで知る機会もなかった営業の大変さを知ることができましたが、「こんな機能要らないだろ」と思いながら作っていたものがゲームに不可欠な要素あるいは非常に意義深いものであったことをローンチ後になって初めて気付かされることもありました。 これまでも事業会社に身を置いていた者としてある程度俯瞰できていると思っていた「事業」というものに対して自分の見識の狭さ・浅はかさを改めて痛感させられています。


この体制下での作業については1~2月には撤収、徐々に引き継ぎモードに入りつつあります。 その後はようやく自社での作業となり1年半ぶりのプロマネ業に戻る見込みです。

自分の本籍である出向元の会社はその親会社の植民地化が進み、今年は古くからの知り合い(特に管理職)の多くが会社を去っていきました。 私が戻れるところももはや無さそうです。2019年は背水の陣と思って取り組んでいきたいと思います。